高峰秀子

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松竹キネマ・パラダイス「人は大切なことも忘れてしまうから―松竹大船撮影所物語」山田太一・他

人は大切なことも忘れてしまうから―松竹大船撮影所物語 松竹関係者へのインタビュー集。 1995年発行の本なので、鬼籍に入られた方も何人か。 とにかく顔ぶれがすごい。 目次順に有名どころを挙げていくと、 篠田正浩,山田洋次,...
邦画-あ行

映画『馬』(1941・日本) | 高峰秀子、子役から女優へ。

『馬』(1941・日本) 9月21日は山本嘉次郎監督の命日。 1974年に72才で惜しくも亡くなられて、今年でを数える。 今回取り上げた、氏の代表作『馬』は、現在のところ残念ながら視聴が困難なようだ。 戦時中に、国威を発揚す...
本・タイトル別-あ行

いとしさと切なさと山本嘉次郎・著「馬」と

オークションなどで高値で取引されているこの作品。 私はテキストさえ読めればそれで良いクチなので、図書館のお世話になった。 山本嘉次郎は言うまでもなく日本を代表する映画監督の一人。 この本が出版されたのが1940年12月20日。...
雑記

日本一の「書き出し」名人は誰か?(2016年9月の新聞コラム編)

毎日楽しみなのが「47コラム」を読むこと。 全国の新聞コラムが無料で読めるというのは、申し訳ないというか、いや本当にありがたい。 さすがに全部に目を通すわけにもいかないので、冒頭のツカミをパッと見て、その先を読むか読まないか...
邦画-か行

『小島の春』(1940・日本)が初めての人に教えてあげたいちょっとしたこと

昭和15年(1940)キネマ旬報ベストテン第一位作品。 主演は夏川静江。 本作に高峰秀子は出演していない。 しかし、彼女が女優開眼するきっかけとなった重要な作品としても、本作は知られている。 高峰秀子の自伝「わたしの渡世日記...
邦画-か行

『この広い空のどこかに』(1954・日本) 高峰秀子がうますぎる。

明日、10月4日は小林正樹監督(1916-1996)の命日ということで、『この広い空のどこかに』を観賞。 じつはその前に同監督作品『あなた買います』(1956)という、プロ野球スカウト合戦を描いた映画を見たのだけれど、あまり感ずるとこ...
邦画-あ行

『エノケンの孫悟空 前篇・后篇』(1940・日本) 中村メイコ、才気煥発。

ときにはディズニー風、ときにはSF風、大人から子どもまで楽しめる造りになっている。 が、いかんせん歌と踊りが凡庸。 本作の前年に創られたシネ・オペレッタ『鴛鴦(おしどり)歌合戦』(監督=マキノ正博)の完成度には遠く及ばない。 歌も...
監督-さ行

映画『男性対女性』(1936) メガネッ子、田中絹代。

※ トップのイラスト写真は映画とは無関係です。 明日、9月18日は島津保次郎監督の命日。(1897-1945) ということで『男性対女性』を観賞した。 高峰秀子の顔が見える。 あるときはチャイニーズ・ドレス姿、またあるときは...
邦画-あ行

『良人の貞操』(1937・日本) | カメラに背を向ける食卓シーン。

妻の親友と良人(おっと)が不倫…というのは実際よくありそう。 このいかにも危うい二人を、高峰秀子と清川虹子が「猫にカツオ節」に例えている。 うーん、うまいこと言う。 せっかくの肉親からのご忠告を、正妻(…考えてみたらすごい言葉だ)...
邦画-あ行

『稲妻』(1952) 高峰秀子、香川京子にひけをとらぬ三浦光子の輝き。

父親がみんな違う一男三女の兄弟のお話。 高峰秀子は三女を演じる。 長女役の村田知英子があまりにも憎たらしいので、途中で観るのがイヤになった───これは褒め言葉です。 あれ、たしかテロップに香川京子の名前があったよなあと思いなが...
雑記

2015年上半期まとめ。日本映画ベスト10(新旧取りまぜ)

まずは主演女優賞から。 『二十四の瞳』の高峰秀子です。パチパチパチ。 主演男優賞は、 『男はつらいよ』シリーズの渥美清がダントツの支持を集め、堂々の受賞。 助演女優賞は、 『流れる』の杉村春子。うますぎます。 助演男優賞は、 『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』の宇野重吉。 これはもう大激戦。志村喬、室田日出男、湯原昌幸、徳大寺伸、すごい人ばかり。 決め手となったのは、宇野扮する老画家が、寅さんのたっての願いを聞くに聞けないジレンマに苦しむ様子でした。 つづいて脚本賞は、 『鴛鴦歌合戦』江戸川浩二。この気持ちよさったらないっす。 作品賞、監督賞はベストテンにしました。
本・作家別-さ行

斎藤明美・著「高峰秀子 解体新書」『男はね、仕事場で見るに限りますよ。』

女優であるなしにかかわらず、"人間"高峰秀子に打ちのめされ続けている。 ・ キッチンは使っていないのでは? と思うほど、いつもピカピカに磨き上がられていた。 ・ 台所で水仕事をしていて、一滴の水しぶきも服に飛ばしたことがない。 というにわかには信じがたい"伝説"も、 この人なら本当にそうだったかもと、思わせられる凄味がある。 そして今回またひとつ衝撃の事実を知った。 それは、編集者に渡す原稿は、初稿をそのまま渡すのではなく、いちど大学ノートに下書きをして、その後あらためて清書をしてから渡していた、というのである。 原稿の写真も載っている。 じつに綺麗な字だ。 このページは後で切り抜いて壁に貼っておこう。 これを読んだ時、むかしテレビで観た某人気作家の原稿を思い出した。 それはミミズがのたくった…どころか悶絶死したような、ほとんど判別不能な原稿だった。 がしかし、当時の私はそれを汚いとは思わなかった。 それどころか、こんなものを高い金で出版社に買わせる力量に、かっこいいと感動さえしたのだから、我ながら情けない。
本・作家別-た行

「私の文章修業」高峰秀子・他・著 | 雑感。

昭和の時代に大活躍した52人の文章の達人が、作文の極意や、普段から心がけていることを赤裸々に語ってくれている。 実に読み応えのある一冊。 まずはこのそうそうたる顔ぶれをご覧いただきたい。(目次順) 丸谷才一 高峰秀子 清水幾太郎 円地文子 新藤兼人 和田誠 坪井忠二 團伊玖磨 田村隆一 飯田善国 武田百合子 北杜夫 佐藤忠男 吉田秀和 開高健 中村武志 日高敏隆 小川国夫 東海林さだお 倉橋由美子 山口瞳 堀淳一 宇野千代 尾崎一雄 大岡信 森崎和江 金達寿 佐多稲子 山下洋輔 吉行淳之介 江國滋 ドナルド・キーン 梅原猛 野見山暁治 中上健次 澁澤龍彦 つかこうへい 田中美知太郎 芥川比呂志 石原慎太郎 殿山泰司 河上徹太郎 沢木耕太郎 戸板康二 大岡昇平 大野晋 中山千夏 三善晃 倉本聰 植草甚一 井上靖 池田満寿夫
本・作家別-た行

高峰秀子・著「人情話松太郎」| 芸人はお客が一ばん大切な筈。

明日は川口松太郎の命日だ。 芸談ものの傑作映画、 『鶴八鶴次郎』(監督=成瀬巳喜男、出演=山田五十鈴、長谷川一夫) の原作者としても有名な方である。 偉大なる作家を偲んで、高峰秀子との対談本「人情話松太郎」を読んでみた。 川口松太郎の肉声は、3年前にラジオで聴くことができた。 じつにハキハキした人だなあという印象がある。 カルチャーラジオ NHKラジオアーカイブス|NHKラジオ第2 文化番組 そのハキハキした人が、輪をかけてハキハキした人と対談するのだから、歯切れの良いことこの上ない。 小さい頃からとても苦労されたことや、 "わかる"大人たちからは大変に可愛がられ、目をかけられたことなど、共通点も多いお二人である。
監督-あ行

映画『無法松の一生』(1958・日本) ネタバレ感想。

話し上手で歌上手、太鼓が上手くて足が速い。 ケンカにゃ強いが女に弱い。 義理人情に厚く、侠気にあふれ、ないのは学歴だけという“無法松"こと富島松五郎。 芝居小屋にニラやニンニクを持ち込んで、嫌がらせをするのはちといただけないが、彼なりの理由があってのこと。 そこから好感度はアップする一方。 軍人である夫に先立たれた良子(高峰秀子)にすがられて、気弱な坊やを一人前の男にしていく松五郎である。 はじめのうちは松五郎にベッタリだった少年も、思春期に差し掛かってくると、何となく面映ゆくなってくる。 車夫という職業に偏見があるわけではない。 だが学友たちは、明らかに松五郎を下に見ている。 それが素振りから伝わってくる。 もう「ぼんぼん」と呼ぶのはやめて、これからは「吉岡さん」と呼んでほしい。 良子の口からそれを聞いた松五郎は非常なショックを受ける。 三船敏郎が見せる、珍しく弱気な表情が、観ている者の胸を刺す。