メガトン級の衝撃。映画『わたしを離さないで』(2010・アメリカ)

Never Let Me Go

本を読んでから観ました。
オチは知っているはずなのに、
ものすごい衝撃でした。

(ネタバレしています!)

最初のタネ明かしは、
全体の1/4くらいのところで行なわれます。

時代に取り残されたような
ちょっと風変わりの寄宿制の学校。

年齢的には小中学校でしょうか。
男女共学で、先生はなぜか女性ばかり。

外界とは隔絶された感じで、
生徒たちが教わっている内容も
どこか常識とかけ離れています。

ある若い先生が、いたたまれなくなり、
生徒たちに真実を打ち明けてしまいます。

あなたたちは臓器を提供するために、
生かされ、育てられているのよ

と。

その先生の姿は、次の日からありませんでした。

(この先生はおそらく、もともと“反対派”に
属していて、計画的に学校内部に侵入したのだと
思われます)

生徒たちは物心ついたときから、
隔離された状態で、“培養”されてきたからか、
それほどショックを受けたようには見えません。

彼らはそのまま成長していきます。

学校に、ときどき『マダム』と呼ばれる
婦人がおとずれます。

マダムは、生徒たちの美術作品の中から
めぼしいものを選んでは外に持ち出し、
ギャラリーに展示しているようです。

それについていろいろな噂が流れます。

すぐれた魂の持ち主だと認定された者は
数年間、“提供”が猶予される

本当に愛し合っていると認められたカップルは
数年間、“提供”が猶予される

心の底にある「死にたくない」という
切実な気持ちがさまざまな噂を生みだすのでしょう。

“提供”が始まってしまうと、早い者は
1回目で、ほとんどの者は3回目までに、
“終了”してしまいます。

もし奇跡的に生きながらえたとしても、
“終了”するその日まで、体内の器官を
切り取られつづけるのです。

それでも彼らは一日でも長く
生きていたいと、いちるの望みをかけて
“噂”にすがります。

「真剣に愛し合っている」こと、
「立派な魂の持ち主である」こと
を必死で証明しようとするのです。

そして主人公たちはついに
『マダム』を探し当てたのですが──。

(つづく)

 

。。。いや、これはメガトン級でした。

私の場合、本よりも映画のほうが
衝撃的でしたね。

音楽も良かったです。

主役3人の演技も素晴らしい。

言うことありません。

ただの“どんでん返し”頼みの作品ならば
オチがわかってしまえば、興味が半減するものです。

しかしこの作品はちがいます。
「知っている」のにショックを受けるのです。

本物はケタがちがう、ということなんでしょうね。

 

監督: マーク・ロマネク Mark_Romanek
脚本: アレックス・ガーランド Alex_Garland
原作: カズオ・イシグロ Kazuo_Ishiguro
出演:
キャリー・マリガン Carey_Mulligan
アンドリュー・ガーフィールド Andrew_Garfield
キーラ・ナイトレイ Keira_Knightley
シャーロット・ランプリング Charlotte_Rampling
イゾベル・ミークル=スモール Izzy_Meikle-Small
エラ・パーネル Ella_Purnell