映画『デーヴ』(1993・アメリカ) | 国を愛する、人を愛する。

Kevin Kline in [Dave](1993)

2時間弱の映画ですが、体感時間は30分くらいでした。
え?もう終わり? という感じ。

脚本がいいです。
この本を読んで出演を断わる役者さんは
いないんじゃないでしょうか。

演じ甲斐もありますし。

タイトルがちょっと惜しいかな。
観る前は「ブタが出てくるヤツだっけ?」
と、『ベイブ』とごっちゃになっていました。

ここからネタバレあります!!!

 

全編が見どころですが、特に上手いと思ったのは
デーヴが交通違反でパトカーに捕まるシーン。

デーヴはこのとき「大統領の影武者」という重大な任務を
ノリノリでこなしている真っ最中。

なので観客は次のように思うはずです。

「デーヴの車をとめたのが運の尽き。
おまわりさんはデーヴの顔を見るやいなや態度豹変、
『こ、これは大統領閣下、し、失礼したでありますっ』
みたいな展開になるんだろう」と。

権力で相手をひれ伏せさせるという、
ちょっとダークな快感が満たされそうなシチュエーション。

「この紋所が眼に入らぬか!」
「ははあ~」
というパターンですね。

ところがデーヴはまったく違うやり方で事に当たるのです。
これには観ているこっちが「ははあ~」となりました。

物語のたたみ方も抜群にうまかったです。

ニセ大統領をいつまで続けるのか。
もしかして、任期満了まで勤め上げるの?

ぜひそうして欲しい……。
誰もがそう思ったでしょう。

ところがデーヴは自ら幕を引きにかかります。

正式に国民に選出されていないのだから当然なのですが、
やはり見ていて寂しいものがあります。

彼ほどの適任者はいないのに……。
夢の日々はあっけなく終わりを告げました。

しかし彼はその後、本物の政治家を目指し始めるのです。

現実に向けて動き出したところでこの映画は終わります。

これはファンタジーなので、ご都合主義が過ぎると言われても仕方がありません。

ですがファンタジーだからこそ語れる真実というのも
あると思うのです。

この映画には希望が息づき、愛が溢れています。
人を信じる心に満ちています。だからやっぱり最高なのです。

あとはタイトルを……(笑)。

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あらすじ (完全ネタバレ)

現職大統領のミッチェル(ケビン・クライン)は、
情事の最中に脳梗塞で重体に陥ってしまう。

大統領首席補佐官のボブ(フランク・ランジェ)は、
瓜二つのデーヴ(ケビン・クライン=二役)を替え玉にすえる。

この隙にナンス副大統領(ベン・キングズレー)を陥れ、
自分が大統領の座に居座ってしまおうというハラづもりだ。

ところが、まるで人が変わったように
サービス精神旺盛となった大統領の支持率はうなぎ登り。

積極的に執務にかかわっていくデーヴ。
ボブの目算が狂い始める。

大統領夫人のエレン(シガニー・ウィーバー)は
ホームレスの救済活動に力を入れている。

デーヴもこれに協力しようとボブに話を持ちかけるが
「だったらお前が6500万ドルを捻出してみろ」と一蹴される。

なんとデーヴは友人の知恵を借り、予算をやりくりして
本当に捻出してしまった。

ホームレス支援施設の建設は実現した。
しかしまたしてもボブの妨害が。

支援施策を勝手に廃案にしてしまったのだ。
デーヴはついにボブに辞任勧告。

お返しにボブは、大統領の銀行との癒着を告発。
しかもこの不正は本物の大統領が本当にやっていたもの。

デーヴは議会でこれを全て認める。
もちろんこれだけでは終わらない。

不正の真の黒幕はボブであり、
ナンス副大統領は濡れ衣を着せられただけ。
清廉潔白を証明する証拠を添えるのを忘れなかった。

デーヴはその場で突然倒れてしまう。

すぐに救急車で運ばれるが、
職務復帰は絶望的との報道が流された。

実はこれらはすべてデーヴが仕組んだ芝居だった。

大統領の職を、正義の人ナンス副大統領に託し、
自分は身を引いたのだ。

デーヴは普通の人に戻った。

数年後、デーヴは正式に出馬する。

選挙事務所はボランティアの人々でてんやわんや。
みんなデーヴの人柄に惚れて集まった人たちだ。

その輪の中には大統領未亡人となったエレンや、
元大統領SPの姿もあった。。。

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監督
アイバン・ライトマン

脚本
ゲイリー・ロス

製作
アイバン・ライトマン
ローレン・シュラー・ドナー

製作総指揮
ジョー・メジャック
マイケル・C・グロス

音楽
ジェームズ・ニュートン・ハワード

撮影
アダム・グリーンバーグ

編集
シェルドン・カーン

出演
ケビン・クライン (デーヴ・コービック/ビル・ミッチェル大統領)
シガニー・ウィーバー (エレン・ミッチェル)
フランク・ランジェ(ボブ・アレグザンダー大統領特別補佐官)
ケビン・ダン (アラン・リード大統領補佐官)
ベン・キングズレー (ゲイリー・ナンス副大統領)
ローラ・リニー (ランディ)
オリバー・ストーン (本人)
ラリー・キング (本人)
アーノルド・シュワルツェネッガー (本人)