東村アキコ「超速!!漫画ポーズ集」感想&模写してみた。

イラストは「東村アキコ完全プロデュース 超速!! 漫画ポーズ集」からの模写で、カップルが肩を寄せ合い自撮りしているところです。

日本一ペン入れが速い
東村アキコ先生の
マル秘メソッド大公開!

巻頭のマンガでは、
アシスタントの江畑くんの作品を
東村先生が後ろから覗いています。

「固っっっ!!! お前の絵 固っっっっっ
つまようじ 並べて作った工作みたい!!!」

とダメ出しする東村アキコ先生。

江畑くんが描いた絵は、
ちまたで「良し」とされている
手本にそっくりです。

ちまた、というのは名前を聞いたこともないような
マンガ家先生が出しているマンガの教則本のことです。

それらの本では、
人体を描くときは、
タマゴ型の顔に正中線を描き、
あばら骨を描き、骨盤を描き、
それから肉付けするように‥‥と教えています。

東村メソッドは、
よけいなものは一切描かない。

正中線も骨格もアタリも、
箱形ロボットもなしで
いきなり輪郭を描きはじめろ、というもの。

多少デッサンが狂ってもいいから
活き活きとした線でキャラを描いて
たくさん作品を量産することが大事。

トレースでも模写でもどんどんしまくって
早くプロになりなさい。
と江畑くんを励ます東村アキコ先生です。

東村先生によると、
かのレオナルド・ダ・ビンチ
正中線を描いていないのだとか。
(チンチンは描いていますが)

そう言われて、あらためて
手塚治虫石ノ森章太郎両巨頭の
マンガ入門書を読み返してみると、
正中線を描け、などとは
一言も書いていませんね。

ただし、美大出身の東村先生をはじめとして
デッサンをしっかりやってきたという人は多いです。

私の知るかぎり上げてみると、

石ノ森章太郎
ちばてつや
鳥山明
モンキー・パンチ
弘兼憲史
etc…

それから藤子不二雄Ⓐ先生の
「まんが道」の中で
ときわ荘の近所のラーメン屋の店員さんが
ヌードモデルをしているデッサン教室に
マガミチオたちが通っているシーンが
あったように記憶しています。

手塚治虫先生は
本格的にデッサンを習ったことは
ないようですが、
デビュー前にすでに数千枚もの
原稿を描き終えていたといいますから
別格でしょう。

デッサン力が身についているマンガ家さんは
ペン入れのスピードも速い、
とは言えるのではないかと思います。

一つ気になるのは、
東村アキコ先生が新人時代、
編集者から「絵が汚い。雑だ」と
言われ続けてきた、ということ。

連載させるかさせないか、
決める権限をもっている編集者の中には
いくらネームが面白くても、
キレイな絵でなければダメだ
という人がいるみたいです。

たしかに、最近の商業誌を眺めてみると、
絵が、線が死んでいるマンガを
簡単に見つけられます。

しかもけっこう連載が続いていたりするのです。
キャラにまったく動きが感じられなくても
べつに気にしない編集者、読者が
少なからずいるということでしょう。

そのあたりの考え方はさまざまですが、
とにかく作品を速く仕上げられるか否かが、
プロとしてやっていけるか否かの分かれ目。

江畑くんが、良い編集者と巡り会い
ぶじプロとして独り立ちできることを願っています。

東村アキコの漫画ポーズ集」は
いまどきよくあるシチュエーションが満載です。

私もちょっと模写してみました。
もちろん「正中線禁止」
「アタリ禁止」
「消しゴム禁止」です。

江口寿史先生の
「DAILY POSE 1007」
「MOVING POSE 1223」
からの模写も混じっています。