マウ、森羅にすがる。加藤元浩・著「C.M.B. -カメオグラス-」月マガ2019年12月号感想。

イラストは加藤元浩・著「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」月刊少年マガジン2019年12月掲載「Op.144 カメオグラス Cameo Glass」より、マウ・スガールを4分割でトリミングしたものです。
C.M.B [Op. 144 Cameo Glass] Monthly Shonen Magazine 2019.12 created by KATÔ Motohiro

月刊少年マガジン2019年12月号(11月6日発売)に
掲載されている加藤元浩先生の作品
「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」
〈Op.144 カメオグラス Cameo Glass〉
のレビューをさせていただきます。

あらすじ(途中まで紹介しています)

非合法な美術品取引を得意としているゴスロリ少女
“ブラック・マーケットの魔女”の異名をもつ
マウ・スガールがひさびさに姿を現わしました。

名前こそ、女版“ねずみ小僧”を連想させますが、
義侠心などはこれっぽちも持ち合わせていません。

榊森羅(さかき しんら)くんが経営する博物館に
やって来た早々、毒を吐きまくります。
ツイッターをやったら炎上させまくること
間違いないでしょう。

マウが持ちこんできたのは
骨董品のランプ。

本物かニセモノかを
森羅くんに鑑定してもらおうというのです。

元貴族の老人が、
妻の手術費用を作り出すために
家宝を手放さなければならなくなった
とのことです。

そのランプは、
マウの見込みどおりなら
老人が考えている
何倍もの価値があるはず。

マウにとっては
降って湧いたような
ボロ儲けのチャンスです。

森羅くんと七瀬立樹(ななせ たつき)
ちゃんの立ち会いのもと、
鑑定が取引が行なわれました。

老人は、がんじょうなケースから
ランプを取り出します。

慎重に鑑定する森羅くん、
ランプを「本物」と判定しました。

マウは喜び勇んで、小切手を切ろうとします。

が、このときアクシデントが。

老人が突然、
売るのを渋り出したのです。

「これは恐らくニセモノだから、
売ってしまうとあなたに迷惑をかけてしまう」

ネギをしょったカモが
今にも飛び去っていこうとするのを
必死でとめるマウ。

「じゃあ買値を上げるから」
と言っても、老人は首を縦に振りません。

すったもんだの末
「ランプがニセ物だったとしても
文句は言わない」
という一筆を入れることで
ようやく話はまとまりました。

最初の予定よりも
高い買い物となってしまいましたが
とにかくブツを手に入れたマウ。

あらためて
科学的な鑑定をしてもらうと‥‥
なんと、ランプはニセ物!

森羅くんの鑑定ミス?

いえいえ、そんなことは
ありません。

老人はあるトリックを使い
みんなが見ている前で
ニセ物とすり替えたのです。

ですが、いったいどうやって?

さらにやっかいな問題があります。

「ニセ物でも文句は言いません」
という文書を、マウは残してしまっているのです。

ネギをしょったカモは
じつは老人ではなくマウのほうでした。

このままでは“ブラック・マーケットの魔女”
の威信がガタ落ち、マウは
商売を続けることができません。

はたしてマウは、老人を捜し出し
本物を手に入れることができるのでしょうか!?

感想。。。

老人の巧妙なすり替えを、
森羅くんは感づいていたようです。

それでも指摘しなかったのは
悪いことだーい好き!な
マウにお灸をすえたかったのでしょう。

奪い合い、だまし合いの世界に
身を沈めていると、いつかは
大ケガを負ってしまう‥‥。

そうなる前に、なんとか足を
洗ってほしいというのが
友人としての森羅くんの
願いなのかも知れません。

それはそれとして、マウが
登場すると、ストーリーが
とても明るく軽快に
進んでいくのも事実です。

マウが本来もっている
物事にこだわらない
カラッとした性格の
おかげでしょう。

助けてもらったお礼に、
マウは森羅くんに
ある情報を提供します。

森羅くんが大英博物館から
与えられた“知の守護者”の
象徴である3つの指輪が
取り上げられるかも
知れないというのですが──

これはいったいどういうことか。
波瀾必至の次号を待ちましょう。

最後に。
いつものことですが、今回も
作画が素晴らしかったです。

ロンドンのビッグベンの精密さ。
ランプ・シェードにほどこされた
彫刻を照らし出す明かりの表現、等々。

プロの巧を堪能させていただきました。
 


 
イラストは加藤元浩・著「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第42巻の広告で、少年マガジンR2,019年6号Novemberに掲載されたものです。
 
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